2012/01/10

愛って

ささしまライブ駅に近いエスニックの店で来未と食事をした後、春利は来未の住む賃貸マンションへ行った。

同じあおなみ線で、ささしまライブ駅から終点の金城ふ頭行きに乗り20分はかからなかった。名古屋駅まで乗車時間は2分だったが、戻って二人で街を歩くと会社の誰かに会う可能性も高まるように思われたし、そのまま別れるのは互いに物足りなくさびしい気持ちだった。

「近いから、私のところへ寄っていく?」

「そうだね、まだ早いし」

来未の住む賃貸マンションは、駅から徒歩で15分あまりかかった。そのあたりに家賃も可能で間取りや環境も好みに合うものがあったからだと来未は言った。
1LDKだが、春利のアパートより広く南側の窓から陽射しが入り明るかった。部屋もよく整理されていてきれいだった。

来未はコーヒーを入れ和菓子を出してくれた。明日は仕事だから適当な時間で帰らなければ、と車中で春利は思っていたが、二人でソファに掛けると急に熱いものが込み上げてきた。来未の視線が受け入れるサインを送ってきた。


翌朝早く星ヶ丘にあるアパートに着いた春利は背広に着替えて再び駅へ向かった。時間はいつもより少し早かったが、胸が高鳴っていた。就職して2年目に会社の同僚に誘われて一度だけ料金を払い女性を買ったことがあったが、楽しくはなかった。そのときは母親が心臓発作で亡くなったことでさみしくなっていたのかもしれなかったが、それまで一度も女性を抱いたことはなかった。

車中、来未と結ばれたことが思い出され胸が熱くなった。後悔する気持ちはなかった。
名古屋駅で地下鉄を降りた時、会社へ向かう来未のことを想像した。来未はどんな気持ちで出社するだろう。


To Be Continued
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