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2018/11/01

Before the dawn

12月、年末年始休み直前の数学の授業が終わった。

「沢先生、受験まではいなくならないでよね」
帰り際に中3の市村聡が半ば笑いながら言ったが、真剣な眼差しだった。

「大丈夫。サトルが高校を受ける前にいなくなることはないよ」
春利はそう言って見送った。

「沢さん、市村君きわどいこと言うわね」
別の部屋で英語の授業を終え、日誌を付けていたミナが神妙な顔で言った。

「ほんとうに。なんか知ってるのかな、なんて気持ちになるね」

「そうね。でも、ほんとうのことは知らない。数学の問題が解けるようになり、沢さんの授業に期待してるからだわ」

「ミナさんには、生徒の頭の中が見える」

「一部だけれど」

「別の星の知的生命体は、相手が何を考えているかが分かる。だから、人間のように嘘はつかないと聞くけど」

「私は、時と場合によりだから、そこまではいってないわ」

「でも、僕よりはかなり見通せる」

「沢さんの方が感性が勝っているところがあるわ」

「そうかなあ? 僕はいい加減な人間だと思うよ。だから、今回のような体験をしても、生き延びてこられた」

「市村君には、しっかりと応えたわね。サトル君が高校を受ける前にいなくなることはないって」

「そう言っておかないとダメじゃない」

「でも、思っているんだと思うわ。だから、動揺していなかった」

「ミナさんだって、半年以内にとか言っていなかったから・・」

「そうね。来春の高校受験が終わる前に彼らが連れに来ることはないと私も思うわ」

To Be Continued

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