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2018/08/06

近未来

授業が終わった帰りだと、早乙女ミナから荘太の家に電話が入ったのは10月の最初の土曜だった。

「春利、早乙女さんから電話で、明日の日曜にちょっと立ち寄っても良いかと言っているが?」

荘太に半ば付き添われ、春利が電話機のところへ行った。

「お久しぶり。塾の方もずいぶんお世話になっています。僕も話したいことがいっぱいあるから・・」

「父さん、ミナさん、明日の午後2時頃ここへ来たいと言っているけど」

「春利の体調に問題なければ私はOKだよ・・」

翌日、荘太の住む集合住宅のブザーが鳴ったのは、ちょうど午後2時だった。

「駅から道はすぐ分かりましたか?」

「ええ」
ドアに手をやり招き入れた荘太に、ミナはスマホをかざして見せた。

「スマホのアプリを使わなくてもミナさんなら」
ミナは満面の笑顔を荘太に向けた。

「春利さん、気分はどう?」

「ええ、急に立ったりするとちょっとめまいがするみたいで、足元がふらつくけど、ゆっくりなら大丈夫」
荘太に案内されてきたミナにソファに座った状態で春利が応えた。

「今、寝泊まりはどちらで?」

「武蔵野の生家からです」

「塾の方では、ほんとうに、お世話になっています」

「いえ、この時代、予期しないことが起こるものだから・・」

「僕も、そろそろ塾の生徒や先生たちにあいさつに行かなくては」

「そのことなんだけど、この先起こることを想定して対処した方が良いと思い、そのことを話しておこうと」

「えっ、この先、また何かが起こるということですか?」

To Be Continued

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