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2018/06/11

帰還

荘太の腕に、痩せて髭の生えた春利の身体が半ば倒れ込んできた。

「春利、大丈夫か・・」

荘太は春利の身体を引きずってソファまで運んだ。

「春利、い、今着いたのか?」

「そう・・」春利が絞り出すように応えた。

「救急車を呼ぼうか?」

「いや、しばらく休めば・・」

「じゃあ、ベッドへ・・」

「このままで。父さん水を」

荘太が持ってきたコップから、春利は一口、また一口とゆっくり飲むと、
そのまま目を閉じた。

荘太のスマホにラインでメッセージが入ったのは、夜の10時半過ぎだった。

ミナが、春利が戻ったことを知り様子をたずねてきた。

電話よりはこの方が良いと思って、と初めに記されていた。

「入院しなくても良いにせよ、授業はしばらく無理だと思うわ」

「明日、タクシーで私の家に連れて行き休ませようと思う」

「じゃあ、私が教室の方へ行くから、お父さまは塾に戻らないで春利さんを」

「ありがとうございます。じゃあ、そうさせていただきます」

To Be Continued

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