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2018/03/05

現実

「ああ、この辺をやっているのね」
ミナが小学部用の春期講習のテキストをめくりながら言った。

「ですね」設楽も別のテキストを手にしている。

「お二人とも勉強の好きな子だったんですね」
荘太は、そうは言ったものの春利の行方が心配でならない。

「すみません。春利は設楽さんに、何か具体的なことを言っていました?」

「言ってはいませんが、実は僕もあのことに興味があって」

「あのこと?」

「はい。その一般に言われるUFOや宇宙人のことです。
ここの生徒の何人かがこの近くの公園の上空で見たと話しているのを聞き、
くわしく訊いてみると、沢先生も知ってるよって言ったので、沢先生に直接訊いてみたんです」

「あっ、そうだったんだ。それで、今回のことは?」

「ええ。もし、突然いなくなったら、その関係かもしれないと思ってくれ、そのときは頼むと」

「そうだったの。それもまた・・」

「設楽さん、こちらの早乙女さんは、特殊な能力があるようなので、こうして来てくれたんです」

「特殊な・・?」

「春利から、リモートビューイングの能力がある人だと聞いていましたが、
今回ご自分に現れたその映像というのかを見て、来てくれたようなんです。
私は、心配でならないというのが本音なんですが。あるマシンの中に、人間とは違う存在と一緒にいると」

「そうだったんですか。お父さんとしては、そうだと思います。すみません。僕は、意外と楽観していて・・」

「あっ、生徒が来たようです。わたし、行ってきます」
ミナはドアの向こうの話し声に気づき、立ち上がって生徒が帰ってしまわないよう急いだ。

To Be Continued

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