2017/09/16

地下世界

「先生、これ、高校ではもっと難しいのや高度な解き方とかあるの?」

「あっ、あるよ・・」

中3数学の授業で男子生徒に質問され、春利は突然数日前のことを思いだした。

あの日、地下都市を案内され、帰りはトンネル内を移動すると言われ、一瞬にして上空に出た。
春利を案内したのはロボットだと言っていたが、言われなければロボットだと分からなかった。
それまで思っていたロボットとはまったく違った。クローンなのか、それとも・・。

授業が終わり、外食しようと家を出た。星が見えた。

チカトシ。あんなに整然とした建造物が地下にあり、多くの知的生命体が暮らしている。
姿かたちは、地上の人とそれほど変わらない。
ただ、ずっと進んでいる。人間のように動物や魚の肉を食料にしていない。

やはり、はるかに進化しているということだろうか・・。

カレーうどんを注文した春利は、やっぱり訊いてみようと思いスマホを取り出した。

ミナは意外にも直ぐに返事を返してきた。ラインって便利だな・・。

「授業が始まったのね。・・私を地下へ案内したのは地上の人間の心というか、心理を研究しているカタだったわ」

「で、ミナさんの家の近くの上空にやって来て、ミナさんを八ヶ岳山麓の地下へ案内したんですね」

「ええ」

「地下のトンネルは利用しなかった?」

「帰りは、あのマシンに乗ったまま利用したわ。一瞬で地上というか上空に出て、ヒトケのない場所で降ろされたけど」

「彼らの地下都市って、地上とまったく違って整然としているんですね」

「そうね。地下を利用した無駄のない建造物っていうか。テクノロジーがどこまで進んでいるのか」

「でも、現在の人間は、あそこでは暮らせないよね。食べ物から始まって」

「そうね。彼らからすれば、人間は野蛮に見えるでしょう」

「まったく、人間の種ってどうなってるのか」

「確かに。元は同じだったかもしれないけど・・」

To Be Continued

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