2015/12/15

夢と別な空間

「ここから5分位ですから」店を出た春利は先ほど通って来た歩道を見て言った。歯科医院、内科クリニックの前を通り、二人は並んで歩く。

「この辺だと地下鉄駅からも近くて良いわね」二人は飲食店に着く前に駅の上を通って来た。

「早乙女さん、帰りは地下鉄で横浜へ出て乗り換えると良いですね」ミナは小さく首をこっくりした。

「ここです」平行して続いている車道から右折して入って行った車の行く先に集合住宅の棟が並んでいる。来るとき通り越して行ったが、春利はミナに伝えなかった。

舗装されたなだらかな坂道を少し歩くと、春利の棟の前に出た。

階段を上がり、ドアを開けると春利はすぐにクーラーを点けに行った。9月に入ったが、しばらく歩くと汗ばむ陽気だった。

「早乙女さんどうぞ。誰もいませんから」ドアを閉めて玄関に立っているミナに春利の声が届いた。

「明日から授業だけど、過去に習ったことだから。ハプニングに遭遇したけど、早乙女さんと会って話せたから大丈夫です。授業は午後からだから」

「ほんとうに、突然の体験だったわね」ソファに掛けたミナは、エアコンの方を見て言った。

「沢さん、自炊と外食ではどちらが多いの?」

「生徒の学校が休みで午前中や昼間授業があるときは、夕食だけ外食することが多いですね」

「生徒さんが学校の日は?」

「授業が終わってから夕食に出かけることもあるけど、朝昼晩と自炊することが多いかな。シャンハイのときは朝だけ公偶でパンが多く、昼食は勤務先の近くのお店や営業先で、勤務が終わって帰りに夕食を食べて帰ることが多かったけど」

「私は、夕食は外食と自炊が半々かな。沢さん、先ほどの話はやめた方がいいかしら。私は、どちらでも良いけれど」

「僕も気にはなっていたことだから。火星にはすでに大勢移住しているんだとしたら、表向きのロケットで行ったのではない、ということですね」

「ええ」

To Be Continued

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