2015/07/27

別な空間

「早乙女さん。その前に。僕が行った世界は、早乙女さんが言う、別な空間ですよね?」

「ええ、そうです」

「それで、その男性って?」

「沢さん、その人、あなたに何らかの思いを伝えなかった?」

「タニカワ リョウジって人のことだろうか」

「そうよ。その名前に憶えはない?」

「うーん。実は、そのことも訊こうと思っていたんだけど。思い出せないんです。早乙女さんには、分かっているんではないかと思うけど・・」

「ええ」

「金色に輝く髪の女性が男性の名を教えてくれたんだけど、これまでに僕がどこかで会ったことがあるんだろうか?」

「ええ。小学生のときだと思うけど」

「それで。顔を見ても分からなかったから」

「小学校低学年で、行方不明というか、そのような子がいなかった?」

「小学校低学年で、いなくなった男の子・・。そういえば、小3の途中から転校して来たので、また転向したのかなって思ったけれど、そういう子がいた。先生もはっきりしたことを言わなかったような気がする。でも、駅前で両親がビラを配っていた。怖かったので、意識的に忘れようとしていたのかもしれないけど・・」

「その人、タニカワ リョウジって人ではなかった?」

「思い出した。谷川、そう、良治。直接話したかどうかは。とにかく、僕のクラスに転校してきて、数か月後のことだったような気がする。来なくなったのは」

To Be Continued

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