2015/07/24

別な空間

「すでに別の種族が住んでいた・・」春利の脳内にそのフレーズが残った。

「日本には、ずっと以前から人が住んでいたようです」男性からだった。

「リョウジ タニカワは、地球の、あなたがたが日本と呼ぶ所からやって来たのです」先ほどから意思を伝えてくる金色に輝く髪の女性からだった。

「日本から。タニカワ リョウジ・・」春利は記憶をさがすようにつぶやいた。

春利自らかどちらかの誰が望んだのかは分からなかったが、そこで映像が消え空白になった。

微かな人工の風と光を顔に感じ、春利は目を開けた。

「タニカワ リョウジ」という名が頭にはっきりと残っていた。時計の針は夜の11時を回っていた。春利はミナと話したいと思った。電話するには遅すぎた。パソコンからメールを送ろうと思った。気持ちがせいて、何度も入力ミスをして書き直した。疑問は三つあった。

パソコンが唸りだしたのは、夜中の12時前だった。

春利は急いでイヤホンをさしてヘッドフォンを付けた。

「沢さん。メール読みました。いま大丈夫?」

「もちろんです、早乙女さん。電話しようと思ったけど、時間が時間だし・・」

「わたしの方はOKよ。たぶん連絡が来るんじゃないかと思っていたから。クエスチョンは三つね。先ず、私が沢さんを金星に送ろうとしたかってことね。イエスよ」

「何かわけが?」

「わけは、金星へ行ってみて、そこで会ったことにあるわ」

「と言いますと・・」

「ええ、金星の方は、Seele と言ったと思うけど。つまり、貴方と一緒に行った渋江カナさんの願望が、金星へ行きたかったことと、そこにいた男性が沢さんに知らせたいって思いがあったことを、私がキャッチしたってわけ」

To Be Continued

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