2015/05/28

別な空間

「うむ、それは特異と言えるかもしれないな。この時代、何を探求してもとやかく言われることもないだろうが、しかし、私などは経済力がないから無理だが、その、カナさんとかいう人は、経済的に裕福な家庭なのかな」

「早乙女さんが言うには、お父さんという人は、別居しているけど籍は入っていて、研究者みたいで、いくつも特許を持っていて、お母さんとカナさんんが暮らすのに充分な生活費はちゃんと入れているようなんだ」

「ほう、それは、有能な方なんだね。じゃあ、現在は」

「うん、以前は大学教授だったみたいだけど、今は大阪の方の大学で講師をしているとか」

「じゃあ、その特許の方からの収入がいっぱいあるのかもしれないな」

「そう、詳しいことは分からないけど、何かエネルギーの研究をしているとか」

「何? エネルギー・・」

「そう。僕も、早乙女さんからそれを聞き、はっとしたんだ」春利はそこで、サンドイッチを口に入れ、コーヒーカップを傾けた。荘太も思い出したように、目の前に運ばれてきているサンドイッチに手をやった。

「もしかしたら、そのお父さんという人は、フリーエネルギー、あの、UFOの研究者かもしれないな」

「うん、英語も堪能で、アメリカの大学へも留学したことがあるって聞いた」

「ということは、日本では比較的自由に動くことが出来る、例えば、非常勤講師で、アメリカの研究者と連絡を取っていて、ひょっとすると、あちらの大学に籍がある、有能な科学者かもしれないな」

「父さん、すごい。僕もその可能性があるのではないかと思う。あの、カナさんという人も、特殊な能力が備わっているのかもしれない」

「というと?」

「大学病院の精神科に入院したというけれど、早乙女さんは、カナさんの主治医から、病気というより、何か一般人には分からない世界が見えていて、どうしたらいいのか苦しんでいたのではと」

「それでは、言えない世界が見えていて、それを言えば、病気にされるというような」

「うん、そんな領域のことで苦しんでいたのかもしれない」

「なるほどね」

To Be Continued

Sponsored Links