2014/05/19

ミナの来訪 (ホンチャオ空港)

公寓で昼食をすませ、春利が虹橋空港に着いたのは飛行機の到着予定時刻の30分前だった。

家を出るときに、早乙女ミナの名で送られてきた添付ファイルの顔を頭に刻んで家を出た。自らの携帯に画像を送っておこうかとも思ったが、先方に春利の写真も送ってあるし、電話番号とメールアドレスも互いに分かっているから大丈夫だろうと思った。

上海虹橋空港は、以前は国内線専用空港だったと聞いていたが、春利も上海に来て数回利用した。建物の上に筆記体で「虹橋機場」と書かれた文字を見ると、春利は中国にいることを実感した。

飛行機は予定通り虹橋に着いた。出迎えの中国人に交じり、春利はやって来る降機者の中にミナの顔をさがした。出迎えた人々の口から次つぎと中国語が飛び出す。

最初の一群には、写真の顔は見当たらなかった。次の流れにも見つからなかった。次はほぼ一列になり間隔を置いてつづく。

まさか予定を変更したのではないだろう、と思った時、女性にしては背も高く目鼻立ちの整った顔立ちの女性がやや大き目なバッグを提げて現れた。スーツケースは引いていない。顔も、半袖から現れた肌の色も一般的な日本人より白い。

相手の女性の目が春利を確かめるように見つめ微笑みを浮かべた。

「沢です。沢春利です。早乙女ミナさんですね」

「はい、早乙女ミナです。初めまして」

To Be Continued

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