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2017/11/30

A dream or reality

「えっ・・」

春利はソファに背中をつけた状態で窓の方に眼をやった。
夢から覚めたが、頭の中で言われたのは現実だったのか曖昧だった。

「いま何か言った?」

「外からだ」
頭の中に何者かの意思が伝わって来た。テレパシー・・。

「窓を開けて上を見れば分かる」
立ち上がり、窓を開けサンダルを履いてバルコニーに出た。
雲間に星が見えたが、乗り物らしきものは見えなかった。

「建物の真上にいる」
春利は恐るおそる手すりに手をかけ庇の上を見た。

弧を描くような銀色のものが見えた。

と、春利の体は光の輪のようなものの中を上昇していった。

気づいた時、春利は直径3メートルほどの輪の中にいた。

「ぼ、僕はどうなるの?」
窓際に座っている不思議な姿をした生き物を見て言った。
口を開けて声を出したのではなく、恐れおののきながらそう思った。

「先ほど行ったように、キミをいままで行ったことがない星へ連れて行ってあげよう」

「僕が行ったことがない星へ・・」

「そう。キミが地球人以外の者とあちこち行っていることを知っている。
キミならそれほど怖がることもないだろう」

春利は眼の前に立っている不思議な生き物と向き合っていた。

背丈は春利より低く、吊り上った両眼が光っていた。それが宇宙服なのか、
体全体が濃い緑色で、カメレオンを連想した。

「そ、それでどこの星へ行くんですか?」
春利は、中央の円柱形の柱をちらっと見て言った。

「星の名を言ってもキミは知らない。キミを殺したりしないから大丈夫」
口の部分はまったく動かなかったが、相手の意思はしっかりと伝わって来た。

怖くて聞けなかったが、やっぱり宇宙服を着ているのではないかと春利は思った。

To Be Continued
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2017/11/29

A dream or reality

年が明け、春利は春期講習の募集準備に入っていた。

これまでと違っていることは前年末に時間講師を雇ったことだった。
アルバイト依頼に顔を出したのは、春利の大学の後輩で、
現在おなじ大学の院生だった。

家庭教師の方が収入が良いのではないか、と言ったが、
「人の家に行くのは何かと気を遣うし、ここだと家から徒歩で来られるし、
複数相手にやってみたい」というのだった。

アメリカ留学の経験もあり、経済学を研究しているが、話を聞くと、
中学の範囲なら幅広く出来そうだと思いOKした。

土曜の授業が終わり、焼きそばを食べた春利はソファに掛けた。

周辺の無料掲示板に春期講習の募集広告を貼りに出かけなくては。

春利は、懐中電灯片手に地下鉄駅前を通り、
ゆるやかな坂が続くバス通りの歩道を行った。駅周辺は帰りに貼ろうと思った。

あの辺りにもあったと思い、日頃よく立ち寄る広い公園の入り口まで行った。

「あっ、先生!」
声のした方を見ると、自転車に乗った少年が公園の坂を上って来て、
右に曲がった。車のライトで前カゴにある子供用のバットとグラブが照らし出された。

小学生なのに、こんなに遅い時間までやっていたのか、
と訊こうと思ったが間に合わなかった。

春利は、声をかけた塾生より大きな中学生が散っていった広い坂を下り、
前日の雨で少しぬかっていた公園の芝生へと足を早めた。

自分の意思に反しているような妙な感じがしたが体は進んでいた。

「行ったことがない星へ行ってみたくないか?」

To Be Continued

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2017/11/13

地下都市

「遅くなったけど、最後にもう一つ良い?」

「ああ、この際」

「最初、人間とほかの生き物をこの地上に造ったのは、
同じ神と呼ばれたETか、それとも自然発生、つまり進化論か?」

「もう少し具体的に言ってくれ」

「仮に、40万年か45万年前にアフリカに金の採掘にやって来た神と呼ばれたETが、
その後、当時いた人の祖先と彼らの遺伝子を使って新たな人間を造ったとしても、
そのときには、すでにお猿さんのような人間の祖先がいたわけだよね」

「その遺伝子操作される前の人間の祖先を造ったのは誰か、ということかい?」

「そう」

「すべて進化論で考えるか、すべて神によると考えるか、だということにあると思うが、
どちらかと言ったら、神が造ったという方だね。これまで神と呼ばれてきたETを造ったのは、
全宇宙を造った神だと思うから」

「父さんの考えが分かった」

「春利はどう思っている?」

「はっきり言って分からない。でも、ETも信仰を持っているかもしれないと思う。自分らを造ったのは
神だという」

「なるほどね。この宇宙が自然発生的に出来たのか、何者かが意図的に造ったのか」

「父さん、遅くまでごめん。僕には分からないことだらけで」

「私だってそうさ。だから、神様にゆだねたいんだ」

To Be Continued

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2017/11/09

地下都市

「どう言ったらいいかな。どうこたえても違ってしまう」

「というと、イエスかノーではこたえられない」

「そう。信じているとも、いないとも。しかし、そうかもしれない、とも思う」

「父さんでもそうなんだね」

「進化論は、それなりにそういう面がある、と思えるが、だからと言って」

「猿から人が進化したとは思えない」

「そう。猿は、何億年たっても猿ではないかと。人間に似てはいるけど」

「僕もそう思う。人間に近いチンパンジー、オランウータン、ゴリラにしても」

「確かにね。どれをとっても違う。やはり、途中で手が加えられたと思うね」

「やっぱり、父さんんもそうか」

「そのことを、創世記では、あのように表現しているのだと」

「エンキが彼らの種の遺伝子と当時の人間の祖先の種との間で遺伝子操作した」

「地球にやって来た彼らの種が、それに近いことをしたのではないかと私も思っている」

「じゃあほぼ同じかな。アフリカに金の採掘に来た彼らが・・」

「うん。あの説の方がほんとうじゃないかと、今では思っている」

「創世記には、その辺のことはふれてないけど、あのフレーズって重いよね」

「そうだな。そらおそろしいような、行間に隠されているような」

To Be Continued

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