2017/10/31

地下都市

「どうした遅くに?」
帰宅した春利は、父荘太に電話した。

「神学部を出ている父さんに訊きたいことがあって」

「その後何かあったの?」

「そう。地下都市と思われる所へ連れて行かれて」

「そうだったのか。彼らのマシンで?」

「そう。八ヶ岳に行って」

「何? 八ヶ岳で。マシンはどこからやってきた?」

「上空から。その現れたマシンで彼らの地下都市へ」

「彼らの。どんな種だった?」

「それが、たのまれたと言ってたけど、自分でロボットだと言ってた」

「自分でロボットだと。あの、マリアにたのまれたのか・・」

「だと思うけど。僕に地底人や地下都市があることを知らせたかったと」

「それで、そのマシンで、地下都市へ。で、その地底人に遭ったの?」

「遭わなかった。地上の人間の建造物とは違っていたけど、外を歩いている生き物はいなかった。
見えないようにしていたのかもしれないけど」

「う~ん。それで、訊きたいことというのは?」

「創世記の1章26、27節にある、神は彼らに似せて人を造った、とあるけど、父さんはどう思ってるかと」

「信じているかということか?」

To Be Continued

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2017/10/28

地下都市

「人間も、アンドロイドとか人間を模した機械や人工生命体を開発してるけど、彼らのはまったく違っている」

「どういうこと?」

「SFでいう、サイボーグとかの方が彼らの世界に近いのかな」

「自分でロボットと言ったひとは、口で日本語を話したの?」

「面と向かって会話したわけではないから分からないけど」

「姿かたちは人間の子供みたいで、ロボットと名乗ったけれど、人間より高度なものを感じたのね」

「そう。はるかに。テレパシーで、僕の脳に意思を伝えていたのかもしれない」

「決定的な違いは何?」

「秘密裏にはどうか分からないけど、少なくても表の世界では禁じられている世界」

「というと?」

「人の細胞、遺伝子を操作して誕生させたヒューマノイドだと思う」

「ヒューマノイド?」

「人間に似た生き物」

「でも、人間は彼らによって造られたって聞くけど」

「うん。説はいくつかあると思うけど、20万年位前、彼らの遺伝子と人の祖先との間で遺伝子操作により」

「彼らって、ET?」

「さあ。話が込み入って来たからこの続きは会って話した方が」

「ごめんなさい。長いこと」

To Be Continued


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2017/10/13

地下都市

「そう。実はそのことにもとても驚いている」

「どんな?」

「八ヶ岳山麓の地下都市では、辺りを出歩いてるヒトには出くわさなかったけど、
我われとあまり変わらない姿のヒトが建造物の中にいるのではないかと勝手に想像することにした」

「それで?」

「しかし、あのマシンに乗っていた生き物は小さいけど、ロボットには見えなかった」

「どういうこと?」

「でも、ロボットだと名乗ったんだ」

「沢さんには、私たちのような人に見えたわけね」

「そう。僕の部屋に現れた半透明な存在よりずっと普通だった」

「沢さんは、随分いろいろ体験しているのね」

「何とも言えないけど、あのヒトは、ロボットというより、クローン人間というか・・」

「何か特徴があったの?」

「小さいだけで、どこにでもいるような日本人に見えたんだ。それで」

「それで?」

「これまで抱いていたロボットのイメージとは違って。金属とかプラスチックとかではなく、普通の人間」

「ふつうのにんげん?」

「そう。顔の肌も、人の細胞で、僕らと変わらない。それに、普通に日本語で話しているように見えた」

「見えた。でも、どこか違っていた」

「違っていたのは、人間臭さというか、成育歴みたいなものが希薄だったかな」

「人造人間・・」

To Be Continued

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2017/10/08

地下都市

「沢さんは、その別な空間を移動していたんではないかと思ったわけね」

「それは、地下の通路というか、帰りに通ったのとは違っていたので」

「どんな感じだった?」

「うーん。乗り物の外は見えるようになっていたけれど、地上のような景色はないし、わずかな時間だったと思うけど」

「地球上でのものとは違うから、たとえようがないし、すぐに目的地に着いたのね」

「そう。それに、その間、目が回ってるような感じで・・」

春利は、残りのカレーうどんを見つめ、いったん切るけど、今度はこちらから電話するからと言った。

店を出た春利は夜道を公園に向かっていた。

「お待たせ。以前梨花さんと待ち合わせしたことがある公園に着いたから」

「あっ、大丈夫、塾の準備とかで都合悪くない?」

「大丈夫。ここから家は近いし、直接声を聞きながらの方が」

「そうね。私も、最近、別な空間に興味がわいてきて、いろいろ訊いてみたいと思ってたから」

「うん。この空間で生活してると、特に疑問はわかないけど、彼らが突然現れたりすると、別な空間があるんではないかと」

「それって、ある人には見えて、ある人には見えないってことがあるの?」

「状況にもよるんじゃないかな。可視光線にしても、視力も色も人によって違うし、見る角度とかもあるし」

「夜空の星もだし、彼らの乗物はもっといろいろね」

「彼らが、人間に見える周波数に合わせてくれれば見えるし、瞬間的に変えられたら、突然見えなくなるし」

「人は、せまい範囲しか見られないのかな?」

「彼らの方が、ずっといろんなものが見えているのかもしれないね」

「それと、今回は無人ではなくて、ほかの誰かがいたでしょう?」

To Be Continued

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