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2019/10/03

現在・過去・未来

そうだ、あの時、僕は何かの働きかけを感じて窓を開けたんだ。

春利は、眼下の空間で小型のスペースクラフトの方に吸い寄せられている情景を眺めながら思い出した。

夢ではなく現実なんだ。

「マモナク、キミノナカマガココヘヤッテクル」

「皆を乗せたあの物体が、この宇宙船に取り込まれるの?」

「ソウダ」

その返事を聞いた次の瞬間、春利のいるルームに宇宙服を着た4人が現れた。

この瞬時のテクノロジーはどういうことなんだ?

「コノルームデワ、ニンゲンワソノスーツヲキナイデイルコトガデキル」

春利の疑問には応えることなく、宇宙服を着た存在から春利にもメッセージが届いた。

4人は、自動的とも思える状態で、宇宙服から地球上にいる姿を現した。

「沢さん!」春利も同時にミナの名を呼んだ。宇宙服を着たままの存在が、椅子に掛けるよう合図した。

「デワ、ゼンインソロッタトコロデ、ドウシテキミタチガココヘマネカレタノカヲ、ワレワレノトップガセツメイスル。キミタチワ、ソノママノジョウタイデソコニカケテイレバ、ワレワレノトップノイシガ、キミタチニツタエラレル」

春利は、ミナと顔を見合わせ、他の3人の顔を眼で追った。

To Be Continued

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2019/09/29

現在・過去・未来

「早乙女さんのほかには誰か?」

「ミナ、キミガシッテイルニンゲンダト、キイテイル」

「ぼくが知っている人たち・・」

「サア、モウ、ホシノジョウクウダ」

「ぼくは、このまま座っていればいいの?」

「ソウダ」

少し離れた所で計器に向かって座っている別の存在が、窓の下を見て仲間に合図したようだった。

春利の眼にも、赤茶色の大地のような景色が見えてきた。

「もしかして・・」

「ソウダ、キミタチガ、カセイ、トヨンデイルホシダ」

「早乙女さんたちは、地面で待っているの?」

「キミモシッテイルダロウ。チカノヒトツカラデテクル」

春利は窓の下を見つめた。大地にある小さな人工的な穴にも見える入口辺りに、生き物のような小さな姿が4つほど並んで見上げているようだ。

あの中に、早乙女さんがいるのだろうか。

春利はその時に初めて気づいたが、別の小型の物体が、巨大な宇宙船と彼らの間に浮かんでいた。

次の瞬間、4つの姿が浮き上がり、小型の物体の方に吸い寄せられるように移動していた。

春利の脳裏に、春期講習からバトンタッチして手伝ってくれることになった大学院生と面接した夜の記憶がよみがえって来た。

To Be Continued

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2019/08/10

現在・過去・未来

「ここは、どこ?」
目覚めた春利は、いつもの自分の部屋と様子が違うところにいることに気づいた。
と同時に、これまでに体験してきたある種の異世界を思い出した。

「とうとう来てしまった」

「キガツイタヨウダネ」
眼の前にとつぜん現れた存在から春利の頭に相手の意志が伝わってきた。

「ぼくは、記憶を消された?」
春利は宇宙服を着ていると思われる存在から視線をそらせていた。

「イヤ。キオクニワ、テヲクワエテイナイ」

「ぼくは、どうしてここに? ここは・・」

「ソウダ。キミワ、ハジメテ、オオキナウチュウセンニ、ノッタカモシレナイ」

「やっぱり、人間の物ではなかったか。記憶が消されていないのに、どうしてここに居るか思い出せない」

「ニンゲンワ、コウシタケイケンヲスルト、イチジテキニ、キオクヲナクスノカモシレナイ」

「人間は、ここには、ぼく一人? ぼくの父さんはどうした?」

「キミノトウサンワ、キミガノゾンダヨウニ、ツレテワコナカッタ」

「早乙女さんは?」

「アノジョセイニワ、チカラヲカシテモライタイカラ」

「この、乗り物の中にいるの?」

「イヤ、モウスコシデソノホシニツクカラ」

「その星ってどこ? そこで早乙女さんを、この乗り物にのせるの?」

「ソウ、ホシノジョウクウニイッタラ、オシエル」

To Be Continued

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2019/07/10

現在・過去・未来

「人間の目を惑わすというか、そうしたことをするETがいそうな気もするね」

「人間よりどれだけテクノロジーが進んでいるか分からないけど、彼らは光のことを人間よりはるかに知っていて、光をコントロール出来るのかもしれない」

「春利、それってホログラムのことかい?」

「分からないけど、光を自由に屈折させたり別な空間に移行出来たり。それで、相手に実像とは違う像が見えるよう操作したり。どの種とかは特定できないけれど、そうしたことが出来るんじゃないかと」

「それで、春利がこれまで遭遇した存在の実像は分からないと」

「そう。世界の人々の前に現れた聖母マリア。代表的なのが、1917年にポルトガルのファティマの太陽の奇跡と呼ばれる事件で、ルチア、フランシスコ、ヤシンタの前に出現した聖母マリア」

「あの、”おどる太陽の奇跡”のことだね」

「そう。僕のところに現れ、空飛ぶマシンで縄文時代へタイムトラベル。あれって、ほんとうは誰なんだろう・・。それとも、ある種の夢だったのか? テレパシーと言っても、本人がそう思っていれば、そのように聞こえるかもしれないし」

「あるいは、別のエイリアンだった?」

「分からない。人を惑わす悪い存在だったとも思えない」

「うーん。それは私には分からないな。太陽の奇跡で現れた大変な存在が、春利のところに現れ、縄文時代にタイムスリップしたとは・・」

「それにしても、その同じ存在が、例の近未来の存在と関係があるとしたら」

「春利、それは怖ろしいことだね」

「僕も。それで、どちらであっても、地球再生計画を実行しないように祈っている」

「私もだ」

「一瞬にして焼かれることもだけど、脳にインプラントされ、生き残った人間の記憶を消し、別の地球へ連れて行ってそこからまた次の人間の新たな一歩が始まるとは・・」

「だとすると、過去の人間も、どこかの時点で記憶が消されているかもしれないね」

「父さんも、そう思った」

「うん」

To Be Continued

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2019/06/30

現在・過去・未来

新しい年を迎えた。

年末に荘太が春利の塾にやって来て紅白を見ながら二人で年越しそばを食べた。

春利の運営している塾は、大手の受験専門塾のように、年末年始も講習を実施する塾ではなかったから、その面では息抜きが出来た。

「父さん、このままここでずっと暮らしていけたら良いね」

「そうだな。人間は戦争や犯罪もなく平穏にやって行かれることが一番だね。しかし、近未来に何か再生されるなんていう動画も出ているね」

「えっ、父さんもあの地球再生計画の動画観ていたの?」

「うん。気にならないと言ったら嘘になるようなものだからね。その通りになったとしたら、ほとんどの人間はこの地上から消えることになるからね」

「特に男は。ほんとうだとしたら・・。父さん、それとミナさんが言っているどの種かのETが、僕らを宇宙のどこかへ連れて行くっていうこととは関係あると思う? もしもそうなったら、父さんはここに残してくれるよう頼んでみるつもりだけど」

「それは、私には分からない。だいいち、あの動画でふれているETと春利やミナさんがいう存在とは、別の種のように思えるね」

「しかし、ひょっとしたら、あの動画でふれている一番上の存在は、ミナさんや僕のところに現れている存在と同じかもしれない、あの動画で塾を主宰している人は、それを知っているが知らないふりをしているのかもしれない、と思うことがある」

「春利は、その根拠みたいなものを感じているの?」

「あの動画の中で、女性のETは男よりきびしいとか、女性の方が多くの知識を吸収できるとか、地球再生計画でも、男よりはるかに多くの女性を残し、頭にチップを埋め込んで知識を吸収できるようにする、というようなことを言っているよね」

「言っていたね。ETはみな女なんだ、ということも言っていたね。どういう意味で言っていたのか分からないが」

「父さん、そこまで覚えていたのか。あの人が初めて遭遇したのも女性のETだと言っていたし。ただ、疑問なのは、あの人が幼児のときから接していたETは、グレイの種やトールホワイトなんかとも違っていて、多くは大きな女性の姿形をしているけれど、いつも空飛ぶマシンでやってきて、裸で後頭部が割れていたとか、すごくリアルに語っていること」

「あれがほんとうだとしたら、地球再生計画を実行するのは、その彼らの上にいるさらに高度な知性を持った高等生命体ということになるね」

「うん。しかし、僕が遭遇した存在たちの真の姿も曖昧だし、そこまでゆくと、分からなくなってしまう」

To Be Continued

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